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いいくらす

日本酒 山の宴

通常価格 2,700円
通常価格 セール価格 2,700円
セール 売り切れ
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【ご注文受付は終了しました】
  • 原材料名:米(せたな町産)、米こうじ(せたな町産米)
  • 精米歩合:60%(扁平精米)
  • 内容量:720ml
  • アルコール分:17%

未来につなげる日本酒 SDGs×アート

無農薬自然栽培ゆきひかり使用

純米吟醸酒を数量限定で販売します

 

❶ 秀明ナチュラルファーム北海道(せたな町)の無農薬自然栽培ゆきひかり

❷ 箱館醸蔵(七飯町)東谷杜氏が醸す

❸ 純米吟醸60% 扁平精米(へんぺいせいまい)

 

ネット通販では、ここでしか買えません。

(販売数量に達した時点で締め切らせていただきます)

 


 

 

秀明ナチュラルファーム北海道は、せたな町の清らかな水と美しい自然の中で、農薬や肥料を使用せず自家採種にこだわって、お米や大豆、野菜をつくっています。

代表の富樫一仁さんは、醤油や味噌、トマトジュースなどの加工品を手がける中で、いつか日本酒をつくってみたいという想いがありました。今回、たくさんの縁がつながって、箱館醸蔵で醸造を行い、できあがったお酒のラベルを画家のMAYA MAXXさんが描くことに。

今回の対談では、富樫さんのお酒にかける想いと、MAYAさんがその想いをいかに形に表そうとしているのかについてうかがいました。(取材・構成 來嶋路子)

 


自然栽培の極み「山の宴」をめぐる対談

 〜すべてのものに感謝を捧げて〜


富樫一仁×MAYA MAXX


MAYA MAXX(写真右)がデザインしたTシャツを着た二人。

 


二人の出会い

――富樫さんとMAYAさんが出会ったのは今年の春先です。今回の対談の進行役である來嶋が、ある雑誌の連載で富樫さんに取材することになったことがきっかけでしたね。運転が苦手なので、MAYAさんが車を出してくださって、一緒にせたな町にうかがったときのことでした。

富樫 第一印象は、見た通りロックなイメージが強かったですね。同時に引き込まれるような包容力を感じました。うちの畑に来ている研修生の中にMAYAさんの熱烈なファンもいまして、ものすごい仕事をされている方なのに來嶋さんの運転手で来られたというのが、すごいインパクトがあって。そこで、マヤさんに惚れましたね(笑)。

MAYA 來嶋さんの取材について行くと、訪れたことの場所に行けるので楽しいんですよ。東京から北海道に移住して2年。まだ行ったことのないところはたくさんあるので。富樫さんに最初にお会いした日は、取材の帰りがけで少しだけお話をしましたね。そのとき、前から知っている人みたいな感じがありました。後日、日本酒のラベルを描いてほしいというメールをくださったときに「やっぱり!」と思いました。何か来るんじゃないかという予感があったんです(笑)。こうやってつながって欲しいなあと思った人と縁がつながっていくのは、生きている喜び。だから本当に嬉しいです。

 

 

富樫 そう言っていただくと感無量ですね。以前に東京で描かれたポップアートのようなサメの絵が好きでしたし、北海道に来られてからの対照的な作風にもすごく惹かれていました。静かなイメージの中に癒しを感じて、お酒のラベルにしたらすごく合うんじゃないかと思いました。非常に透明感があってナチュラルで気持ちが安らぐような色遣いが好きです。

MAYA 移住して、自分がこんなにも周囲の自然に影響されるとは、正直思っていなかったんです。いままで自分は線で描くほうが優れていると思っていたんですが、色だけの抽象的な絵も描けるようになりました。解き放たれたような感じがします。これまでも自然というものをずっと考えてきたんですが、本当には経験していなかった。いま60歳を過ぎて経験できたことは嬉しいです。

富樫 僕自身も自然にすべてを変えてもらいました。小さい頃から重度のアレルギーで、アウトドアは全然ダメだったんです。それが20代を過ぎて、長年わずらっていたアトピー性皮膚炎を薬で抑えることができなくなって、農薬を使っていない野菜を食べると体調が良くなることがわかって農業を始めました。いま自然の中で生かさせてもらって健康になって、健康だからこそ、こうしてMAYAさんと出会うことができたことは、二重の喜びですね。

 

MAYA MAXX   Cycle, Cherry Blossoms No.1  2021

 

 

お酒づくりのきっかけ

――富樫さんは、ご自身で育てられた作物から、さまざまな加工品をつくってきました。今回、お酒づくりに挑戦しようと思ったきっかけはありますか?

富樫 お米はずっと作っていますが、お酒は自分の仕事の極みとなるものと感じていて、これまでは手が出せなかったんです。ただ、最近になって自分のステージが変わったと感じるようになりました。秀明ナチュラルファームには研修生が集まってくれて大きな家族のような関係ができていますし、醸造をしてくれる箱館醸蔵さんをはじめとする多元的な繋がりも生まれて、やっとお酒を作ろうという気持ちになれました。

MAYA お酒というものは特別な存在ですよね。

富樫 はい。最初の動機は、神仏に対して感謝を込めてお供えをさせてもらいたいと思ったことです。昔からお正月には御神酒をあげますよね。本当に食の根底にあるものだと思います。いままで作っている加工品とは一線を置いていて、単に飲み食べするというよりは、自分たちを生かしてくれている目に見えない崇高なものに捧げられたらと思いました。

MAYA 神仏という偉大なるもの、素晴らしきものにお酒を捧げる。で、それを我々はお下がりとしていただくわけじゃないですか。絵も同じです。偉大なるものの細部を讃えるみたいな感じです。例えば、リスを描いたとして、この世の中の細部というリスを讃えるという気持ちがあるんです。目には見えないけれど自分たちが自分たちだけで存在しているのではないということを、小さい子どもたちにも感じてもらえればいいかなと思っています。だからみなさんが見ているのは、捧げ物のお下がり。富樫さんが日本酒を作る気持ちはすごくわかります。

富樫 ああ、嬉しいですね。農業していても、目に見える自然と見えない部分とがある。目に見えないことがあって我々動植物はすべて生かされている。不思議ですよね。一つの種籾がこんなにも大きく実って。その成長を人間は、わずかに手伝うことしかできない。その見えない部分を、MAYAさんに表現してもらうというのは本当に素晴らしいことだと思います。

僕は農作業をしているときは特に、ただ1日疲れて作業が終わったとはしたくない。一本草をぬくでも、トラクターに乗っても、祈りだったり感謝だったり、呼吸するように思いを重ねていきたいなと。そうすると結果は全然違うんじゃないかと思っています。

 

 

 

――「山の宴」という名前はどうやって考えましたか?

富樫 なかなか名前をつけるのが大変だったんですが、素に返ってパッと浮かんできたのが「やまの会」が集まっているイメージでした。「やまの会」とは、せたなと今金で自然に即した農業を行う5組のグループで2008年に発足しました。いまでこそ少なくなりましたが、このグループでたびたび集まって宴を共にするのがすごく楽しい時間で、それをお酒の名前に落とし込みました。同時に僕の中で、鹿だったりリスだったり動物たちが、夜な夜なドングリなどの一品を持ち寄って集まっているイメージもありました。

MAYA ラベルは鹿の絵にしようと思っています。鹿は神の使いですから。仏教でも、お釈迦様が初めて説法をしたのは鹿の園ですからね。

 

 

 

お米が育まれた、せたなという土地

ーーMAYAさんがせたなを訪ねたのは今回で2回目となります。この土地にどんな印象がありますか?

MAYA せたなはお気に入りです! まず海があるところ。私は今治で生まれ育ちました。今日、波に陽が当たって白くピカピカって光っている様子を見たんですが、瀬戸内海によく似ているんですよ。そして、もう一つ、フィルターのかかっていない明るさみたいなものがあって、葉っぱを見ていると、そこに太陽が直に当たって色が感じられるというか、なんか剥き出しの感じがするんです。 

富樫 フィルターかかっていないというのがすごくそうだなあと思います。今金町から国道を通ってせたなに近づいてくると、明るくなってくるイメージがあります。阻むものがないというか。僕は、2004年にせたなに移住しまして、ここに来てから健康状態がいいんですね。以前は札幌などの都市部に用事で行くと、体に違和感を感じることがあって、帰ってきて田んぼに入ると元気になる。川のせせらぎや木々が風で揺れる音、鳥の声や虫の声がシンフォニーを奏でている。作業していると耳から癒されるというのもありますね。ここの自然は別格です。これまで場所を点々として農業をやってきたんですが、やっぱりここのお米はどこよりも美味しいと思いますね。

 

 

MAYA 秋のお米の収穫のときに、またお邪魔させてください。いま、この田んぼにある稲がお酒になるんですね。

富樫 そうです。ゆきひかりという古い品種です。アトピー性皮膚炎がある人が、症状が出にくいからと好んで食べています。モチ遺伝子が入っていないので、どちらかというとパサパサした感じですが、お酒にすると辛口をつくっても、ほんのり甘いフルーティーな感じになります。

MAYA 今度は「山の宴」を飲みながら語り合いたいですね。日本酒のできあがりが楽しみです。想像ですが、一杯目はいい意味で「味がしない」、体にスッと入るような感じになるんじゃないかなあ。それで飲んでいくと、自分の方がお酒に合っていくというような感じがしますね。

 

 

道南テロワール

秀明ナチュラルファーム北海道で富樫さんが丹精込めてつくったお米を託されたのは箱館醸蔵。せたな町と同じ道南エリアにある酒蔵だ。

 

この地に酒蔵がないことを憂いた酒屋「富原商店」が、2020年に設立。約30年にわたり道内で酒造りに打ち込んできた東谷浩樹さんが杜氏となり、道南の素材、水、そして風土を生かした酒造りに挑んでいる。新たな挑戦となった「山の宴」に東谷さんが込めた想いを聞く。

 

今回は、「ゆきひかり」という初めて扱うお米にチャレンジする機会をいただきました。正直に言いますと、酒造り専用のお米ではないので難しさを感じましたが、道南地域の原料米のみを使用する「道南テロワール」という弊社の理念がありますから、これは関わらないわけにはいかないと思いました。

 

昨日、ようやく仕込みが終わってホッとしています。どんなふうに転んでもいいようにと手を尽くし、これから約1か月の熟成に入るところです。

気をてらったような作り方をするのではなく、この場の環境や米の特徴を最大限に生かし、ベストなものを目指していきたいと思っています。杜氏の仕事は、酒造りに欠かせない麹菌と酵母菌という微生物が、快適に働ける環境をつくり出すことです。風土から生み出される大地の恵みや微生物の営みに感謝の心を忘れずに謙虚に向き合い、そこから自然と醸し出される味わいを忠実にお酒に表現していきたいと思っています。

 

「山の宴」は、すっきりとした優しい味わいを目指しました。飲んでくださったお客さんが笑顔になるようにと想いを込めています。

 

 

<プロフィール>

富樫 一仁

1966年北海道釧路市生まれ。高校時代から音楽の才能を発揮し、インディーズのバンド活動を行う。20代の頃、持病だったアトピー性皮膚炎が悪化し、肥料や農薬を使用しない自然農法の作物を食べることで健康を取り戻したいと道内各地で農業の経験をつむ。2001年瀬棚郡今金町で新規就農。2004年久遠郡せたな町で農地を取得し移住。翌年、ここで秀明ナチュラルファーム北海道設立。自然農法の米や大豆をつくるほか、豆腐や醤油などの加工品もつくっている。

 

MAYA MAXX

1961年愛媛県今治市生まれ。1993 年に個展「COMING AND GOING」を開始し、MAYA MAXXとしての活動を開始。以後、個展開催のほかワークショップ活動や絵本の刊行も多数。2008 年より何必館・京都現代美術館で約 10 年間、コンスタントに個展を行う。2020年、北海道岩見沢市の美流渡地区に拠点を移し、旧美流渡中学校を拠点として「みんなとMAYA MAXX展」を毎年開催。同時にまちじゅうに絵を描く活動も展開中。著書に『移住は冒険だった』(森の出版社ミチクル)ほか。

 

東谷 浩樹

1967北海道足寄町生まれ。帯広畜産大学農産化学科を卒業後、1991年に道内の清酒メーカへ入社。以降、合計3回の新酒鑑評会で金賞を受賞。北の名匠と称される。2020年8月、箱館醸蔵の立ち上げに杜氏として参加。